お中元のマナーを徹底解説!ギフトの選び方や贈る時期について

お中元のマナーを徹底解説!ギフトの選び方や贈る時期について

最終更新日:2023-04-07

【記事編集】

京の米老舗 八代目儀兵衛

江戸時代より続く、京都の米屋。風呂敷で包まれた「お米のギフト」やきめ細やかなサービスは、「贈ったら必ず褒められる贈りもの」と評判。慶弔問わず、人生の大切な日や大切な相手への贈りものとして高い評価を受けている。セブン‐イレブンやHITACHI、伊藤園といった大企業ともコラボ実績多数。お米への深い愛情と知識、鍛え上げられた技術やノウハウに、メディア取材・出演も多く、テレビ・雑誌・WEBでの注目度も高い。
【受賞歴】 「楽天EXPO賞」「フォーマルギフト大賞」「OMOTENASHI Selection 2金賞」など多数

そもそもお中元とは

今では当たり前のように根付いている「お中元」。その由来は、中国の三大宗教のひとつ「道教」にあるといわれています。

旧暦の1月15日の上元、7月15日の中元、10月15日の下元は、道教における三元信仰の祭日です。その中で、中元の7月15日は、仏教では盂蘭盆会に該当します。道教の「中元」と、祀った先祖の霊に捧げた供物を親類縁者や近所で分け合う仏教の「盂蘭盆会」が結びついたものが、現在の「お中元」となったようです。

しかし、その贈答としての性格をさらに普及させたのは、江戸時代でした。決算期を迎える盆と年末の時期に、商人が上得意に感謝を込めた品を贈るようになり、それが一般に広がっていったそうです。このように、元々は宗教行事だった「お中元」ですが、今では1年の上半期の感謝を表す贈答習慣を表すように変化してきました。

お中元と暑中見舞いの違い

お中元には、「お礼」と「ご挨拶」という2つの意味があります。1年の上半期お世話になったことへの感謝を込めた「お礼」と、「後半の下半期もまたお世話になりますが、つつがなくよろしくお願いします」という「ご挨拶」です。お中元は、その2つの意味を込めて贈るギフトです。

一方で暑中見舞いは、夏の暑い時期、先方の健康や体調を気遣う挨拶です。原則として、「葉書」や「手紙」などで伺います。

ただし、お中元を贈る時期を逃した場合は、品物の表書きを「暑中御見舞」(目上の方に対しては「暑中御伺」)とし、立秋(8月8日頃)を過ぎたら「残暑御見舞」(目上の方に対しては「残暑御伺」)とします。

お中元を贈る際のマナー

お中元は誰に贈るの?

お中元は、1年の上半期にお世話になった方へのお礼です。親、兄弟、親類、仲人、恩師、会社の上司、会社の取引先、お稽古事の先生、かかりつけの医師など、日ごろお世話になっており、今後もお世話になる方に贈ります。

ただ、お中元は上半期の「お礼」と下半期への「挨拶」ですから、お中元を贈ってお歳暮を贈らなかったり、今回だけしか贈らなかったりといったことはしてはいけません。そのあたりを十分に考慮して、お中元を準備するようにしましょう。

お中元を贈る時期

お中元はその由来からもわかるように、仏教の盂蘭盆会の影響を受けています。お中元を贈る時期は、お盆を目安に考えるとわかりやすいでしょう。

新盆と旧盆では時期が違いますが、新盆の7月15日をお盆とするのは、首都圏と東北地方、北陸地方の一部地域のみです。それ以外の地域では、旧盆である8月15日がお盆です。地域によって違いがあるので、あらかじめ確認しておきましょう。

【地域別】お中元を贈る時期

・北海道:7月15日~8月15日

・東北地方:7月1日~7月15日

・関東地方:7月1日~7月15日 

※最近では、6月20日頃からスタートする場合も多いようです。繁忙期の配達を分散させる意味で時期が早くなっているそうです。

・東海地方:7月15日~8月15日

・北陸地方:金沢などの都市部では7月1日~7月15日、一方で能登周辺は7月15日~8月15日

※どちらでも大丈夫なように7月15日頃を目安に届けるケースが多いようです。

・関西地方:7月15日~8月15日

・中国地方:7月15日~8月15日

・四国地方:7月15日~8月15日

・九州地方:8月1日~8月15日

・沖縄地方:旧暦の7月13日~7月15日の3日間 

※期間が短いことと、毎年日付が変わることに注意しましょう。

お中元を贈る際の相場

一般的には、3,000円~5,000円を目安に考えると良いでしょう。

お中元は日頃の感謝を込めたギフトですので、一度だけでは先方に対して失礼にあたります。今後も継続する前提で贈るため、無理のない金額が望ましいでしょう。

お中元を贈る際の「のし紙」「水引」

お中元は日本の習慣です。日本の贈り物は、「包む」「かける」「結ぶ」が基本です。のし紙の表書きは「御中元」とし、贈る側の名前を苗字で記します。水引は白赤の蝶結びを選びましょう。

中身がどれほど良いものであっても、贈り物としての体裁が整ってこそ、感謝の気持ちが伝わるというものです。

喪中の場合、お中元を贈っても良いの?

先方が喪中の場合にお中元を贈っても良いかどうかは気になるところでしょう。お中元は「お礼」と「挨拶」ですので、特に問題はありません。

ただ、時期に関しては少し注意が必要です。受け取る側が忌中であれば、日程をずらして忌明け後に贈るようにしましょう。また、「のし紙」は無地の「掛け紙」に替え、「白赤の水引」は使用しないといった心遣いがあっても良いのではないでしょうか。

お中元を贈ってはいけない人(受け取ってはいけない人)

実は、お中元を受け取ってはいけない職業の人がいます。それは、政治家と公務員(公立学校の先生、役所の職員)です。互いに親しい間柄で、職業に関わる関係性がまったくないとしても、収賄と見なされる可能性があるので、避けるようにしてください。

また、会社の上司や先輩に関しても気を付けましょう。昨今では、どの企業でもコンプライアンスの徹底が叫ばれています。コンプライアンス違反になる可能性のある贈答習慣は、贈る側と貰う側の双方に益がありませんので、会社の規定を確認することをおすすめします。

お中元ギフトの選び方5つのポイント

お中元の品としては、いわゆる「消えもの」といわれる食品が妥当です。1年上半期の「お礼」と、残り半年への「ご挨拶」というお中元の意味にさらに付け加えるなら、夏の暑さ真っ盛りの中、相手の健康への気遣いでしょう。

これらを総合して考えると、暑い季節に元気になってもらえる、ちょっと気の利いた食品を選ぶと喜ばれるのではないでしょうか。また、先方の家族構成や年齢も考慮して選ぶことも忘れず。心がこもったギフト選びが大切です。

①毎年同じものを贈る

お中元をもらう側にとっては、毎年同じものが届くという心づもりができ、安心感があります。

②相手の好物を贈る

好物を知っているのであれば、それを贈ると喜ばれます。

③特別なものを贈る

珍しい果物や夏の限定品など、日常を少し晴れやかにするものもおすすめです。

④調理をラクにするものを贈る

調理の手間を省けるものは歓迎されるでしょう。

⑤涼しくなるものを贈る

冷たいものや、食欲がなくても食べられるものは、お中元ならではのギフトです。

お中元ギフトにおすすめの品物

お米

お米は、お中元のギフトとして安定の人気を誇っています。祭礼の場でも供物として常にお米がありました。お米は現代でも立派に通用するギフトといえます。

また、お中元の暑い時期でも、賞味期限に敏感にならず贈れることは大きなメリットです。お茶漬けの素や炊き込みご飯の具、あるいはおにぎりにしても美味しいお米など、バラエティ豊かなお米のギフトが揃っています。

ハム

お中元として見かけるハムの詰め合わせは、ギフトならではの華やかさや特別感があります。夏の食卓を豪華に彩るだけでなく、切ってそのまま食べられる簡単さも喜ばれるポイントです。

素麺

素麺も、お中元の定番です。各地の素麺を詰め合わせたものや、出汁をセットにしたものなど、工夫をこらした素麺ギフトが出ています。

お菓子、ジュース

和菓子・洋菓子ともに、水羊羹やゼリーなど夏らしい涼やかなものを選ぶと良いでしょう。先方のご家庭にお子さんがいらっしゃるのであれば、特に喜ばれます。

フルーツ

メロンやマンゴーといった、多少贅沢に感じられるフルーツも喜ばれます。ただし、生鮮品ですので、先方に届くまでの日程の調整には細心の注意を払いましょう。

お中元ギフトに相応しくない品物

お中元は慶事や弔事ではありませんので、それほど神経質になる必要はありませんが、それでも日本の贈り物としてのNGは考慮して選ぶようにしましょう。

靴や靴下、スリッパ、マット

目上の人に対して、これらをギフトとして贈るのはマナー違反です。相手を踏みつけるという意味になってしまうため、注意しましょう。

ハンカチ、刃物、ペーパーナイフ

ハンカチは「お別れ」の象徴で、刃物類は「縁を切る」に通じます。ギフトには不向きです。

お金や金券

お金はギフトとは言えません。金券も同様に、ダイレクトすぎて失礼にあたります。

下着、肌着

これらを贈ることは「施し」に当たります。特に目上の人にはギフトとして通用しません。

お中元をもらった際のマナー

お中元は、相手への「お礼」と「ご挨拶」の意味で贈るものですが、受け取った側にもお中元をもらった際のマナーがあります。

お返しは不要

お中元はそもそも相手へのお礼なので、そのお礼にお礼を重ねると、際限がなくなってしまいます。お中元を頂いたからといって、こちらからお返しをする必要はありません。

ただ、そうは言っても頂きっぱなしにはできないという場合は、頂いた2~3週間後ぐらいを目安にお返しを贈ると良いでしょう。その場合の表書きは、時期に合わせて「暑中御見舞」(目上の方に対しては「暑中御伺」)か「残暑御見舞」(目上の方に対しては「残暑御伺」)にします。

3日以内にお礼を伝える

お礼は早く伝えることが鉄則です。電話であれば届いた日に連絡するのが望ましいですが、遅くとも3日以内にはしてください。

なお、本来お礼は手紙でお伝えするものです。葉書でも構いませんが、封書がベスト。葉書の場合は、「葉書で失礼します」と一筆入れておくようにしましょう。

まとめ

日本には、古くからさまざまなギフトの形がありますが、そのどれもが相手への思いやりにあふれていることを痛感します。お中元には、上半期の感謝を伝えつつ、「年末までの後半もよろしく頼みます」と挨拶をする一方で、実のところは「暑い夏、お元気でお過ごしですか」というお伺いの意味もあるわけです。

お中元を贈る際には、時期を間違えないことだけに注意しましょう。あとはただ、届ける相手のお顔を思い浮かべ、その方のご家庭に思いを馳せ、どのような物なら喜んでもらえるかを考えて選べば良いでしょう。その際は、選んだ品物にひと言添えてみてください。

京の米老舗 八代目儀兵衛では、簡単にメッセージカードを添えて贈ることができる無料サービスもあります。思いを言葉にしてお届けすれば、お中元の気持ちがよりいっそう相手に伝わることでしょう。

八代目儀兵衛のお中元はこちらから

【執筆者プロフィール】

城戸景子
STUDIO STELLA代表
イメージコンサルタント/ビジネスマナー講師

神戸女学院大学文学部英文科卒業。コンピュータソフトウエア会社に就職後、営業秘書、営業に従事。その後転職、退職、結婚、子育てを経て、イメージコンサルタント資格を取得。外見のイメージ作りによる印象戦略の次は、内面を表すマナーが重要と考え、ビジネスマナー講師資格を取得。特にマンツーマンでのビジネスマナー研修は、内容が充実、日常のささいな疑問も解決できた、分かり易い上に印象に残ると人気。ビジネスマナー、生活マナー等マナー全般についてのオンラインコンサルティングも実施。お問合せ、ご相談はHPのお問合せから。

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