最終更新日:2024-11-01
干し飯という言葉を聞いたことがありますか?日本では戦国時代から活用されてきた保存食なんです。長期保存が可能なので、備えておくと万が一の際にも安心できるかもしれませんよ。
今回は干し飯についてご紹介いたします。
干し飯とは
干し飯とは
干し飯とは「ほしいい」または「ほしめし」と読みます。炊いたお米、または蒸したお米を天日干しして乾燥させたものです。震災時や登山の際に用いられる「アルファ化米」と同じなので、今まで口にしたことがあるという方もおられるのではないでしょうか。
昔は「糒」と1文字で書いていたそうです。
干し飯の歴史
干し飯には非常に古い歴史があります。驚くことに、日本最古の歴史書と呼ばれる古事記にも日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征(東方に征伐に出向くこと)を行った際に干飯(かれい)を食べたことが書かれているそうです。干飯は干し飯と同じものであると考えられており、神話にまで登場しています。
日本では古代から保存食として米を干し、戦や旅行の際に携帯食料として活用されていました。
20年も保存可能!?
干し飯は長期保存性に優れており、一説では最長20年も保存が可能とされています。
乾燥させて水分を完全に飛ばせば長期保存もできそうですが、根拠として挙げられるものが倉庫令に書かれていたことなので、現代の衛生観念でいうとあまり現実的ではないように思われます。
あくまでも「20年も保存できるといわれるほど長期保存に向いている」くらいに考えておいた方がいいかもしれません。
干し飯のつくり方と使い方
簡単に作れるので、実際に干し飯を作ってみたいという方は是非挑戦してみてください。
干し飯のつくり方
作り方はご飯を天日で干すだけです。もっと手軽に作りたい場合は電子レンジを使いましょう。
①茶碗1杯分ほどのご飯を軽く水洗いして、30分程度水に浸す。
②水を切り平らな皿に全体が均一になるように広げる。
③レンジで5分程度加熱し、扉を開けて水蒸気を出す。
④再度5分ほど加熱し、軽く米をほぐす。
⑤さらに2分ほど加熱。乾燥が足りない場合は米をほぐし、2分ずつ加熱して様子を見る。
⑥十分乾燥したら容器に移して冷暗所で保存する。
作り方の注意点
炊いたご飯は水を多く含んでいるので、カビが発生しやすくなっています。自然乾燥で作る場合は、ザルを使って通気性を良くすることがポイントです。また、通気性を良くすることで乾燥の時間が早まります。虫が気になる場合はネットをかけて表面を保護してください。
どうやって食べる?
歯が丈夫ならそのまま食べることもできますが、かなり歯ごたえのある食感になります。
一般的にはお湯をお注いで食べます。ただし、お湯を注いでもすぐに柔らかくならないので、小さなお子さんやご年配の方には薦めない方が良いかもしれません。梅干しや塩昆布を入れてアレンジするとおいしく食べられます。 干し飯は古くから日本人にとっての保存食であると同時に備蓄用として活躍されている頼もしい存在です。興味が沸いた方は是非一度干し飯をお試しください!
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