『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』セブン-イレブン新商品発表記者会見 コンビニおにぎりから「お米の未来を変える革命」をスタート

『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』セブン-イレブン新商品発表記者会見 コンビニおにぎりから「お米の未来を変える革命」をスタート

最終更新日:2024-02-01

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(以下「セブン‐イレブン」)全国各店舗で2023年3月21日火曜日より販売されるおにぎり『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』計4種類を、八代目儀兵衛が監修する。その新商品発表記者会見が3月15日水曜日に都内にて開かれた。セブン‐イレブンと、セブン‐イレブンのオリジナル商品を製造・納入する企業を取りまとめている日本デリカフーズ協同組合(以下「デリカフーズ」)、そして八代目儀兵衛による、誰もが実現し得なかった「お米の未来を変える革命」。この3社から代表者が揃い、今回の出発の想いや経緯について語った。セブン‐イレブン 取締役常務執行役員商品戦略本部長兼商品本部長 青山誠一氏と、デリカフーズ 米飯開発会議ライスイノベーションPJリーダー 安田信行氏、そして八代目儀兵衛 代表 橋本儀兵衛がそれぞれ登壇した。

近年のお米に対する期待値の変化

 なぜセブン‐イレブンの代表商品とも言えるおにぎりを革新しようと思ったのか。青山氏による、今回の出発の経緯の説明から会見は始まった。

 日本全国どこにでもあるセブン‐イレブンの店舗。おにぎりが初めて発売されたのは、セブン‐イレブン1号店が開店した1974年5月の僅か4年後だった。日本人にとって欠かせない和食のファストフードであるおにぎりは、この発売を機に各家庭で作るものという認識から買うものという認識へと変化していった。コンビニエンスストアのおにぎりと言えば、お米と海苔が別々に包装されたセパレート式の包装。この包装方法を1978年生み出し、センターカット式に改良したのはセブン‐イレブンだった。その後毎年進化を続け、2021年度では年間販売約20億個・約2,800億円の売上を打ち出すなど、これまでセブン‐イレブンはコンビニエンスストアのおにぎりの歴史を創造してきた。

 セブン‐イレブンのおにぎりが進化していくのと同時に、各家庭ではおいしいお米を食べる機会が増え、お米の楽しみ方も大きく変化していった。例えばふるさと納税などの流通網の変化により、これまで以上に全国のおいしいお米をお得且つ手軽に手に入れることができるようになった。また高性能な炊飯器が次々と発売され、よりおいしいご飯を炊くことができるように。更にコロナウイルスの流行による自宅での食事機会の増加により、消費者のお米に対する期待値も上がっていった。

『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』監修の経緯

 こうした消費者のお米に対する期待値の向上を受けて、今回改めておにぎりを初めとしたオリジナル商品の原点に立ち返ることにしたと語る、青山氏。コンビニエンスストアのお米が変われば、きっと「お米の未来を変える革命」となる。そこで着目したのが、1787年からお米と向き合う八代目儀兵衛だった。

 人が実際に食べて本当に甘いと感じるお米を安定して提案できるのが八代目儀兵衛の強み。最上級ブレンド米「翁霞」やおにぎりにも相性の良いブレンド米「神楽」は、各家庭以外にもミシュラン星付きの銘店でも使用されている。もちろん用途に合わせて提案するお米も変える。おにぎりを始め、丼物や寿司、洋食まで、用途に合わせた極上米を選定し、京の風呂敷で彩り豊かに包んだお米ギフトは、八代目儀兵衛のお米に対する知見を最大限に活かしたリピートの多いベストセラー。他にも飛行機のファーストクラスの機内食、更に誰もが知るラグジュアリーホテルのレストランなど、食のプロ達の間でも愛用され、各メディアからも注目を集めている。さらに、八代目儀兵衛にとってのおいしいお米を体験できる場所として、『米料亭 八代目儀兵衛』がある。言わばアンテナショップのような存在となり、京都祇園と東京銀座の両店舗には連日満席で行列ができている。また近年では日立の炊飯器監修も行い、今やお米そのものの販売や卸だけでなく、お米にまつわるノウハウで課題解決を行うお米のソリューション企業として、八代目儀兵衛のお米に対する知見は日本全国から信頼を得ている。

しかし、全国に21,402店(2023年2月末現在)もあるセブン‐イレブンの全店舗に八代目儀兵衛の味を安定して届けることは可能なのか。デリカフーズがこれを形にする供給スキームを全国63社176工場(2023年現在)に持っている。オリジナル商品の中でも日本人の主食であるお米の加工については特にこれまで研究を重ねてきたと語る安田氏。精米はお米に負担をかけないように低温低圧で行う技術を持ち合わせている。炊飯は一釜ごとかまどで炊く単釜式なので、ふっくら美味しいご飯をムラなく安定して炊き上げることが可能だ。更においしいご飯を全工場で炊き上げることができるよう、ご飯の良否判断ができ、またご飯の状態に応じた調整および改善ができる炊飯マイスターが、全国45名在籍している。こうした八代目儀兵衛の味を安定して届けることができる供給スキームが整っている背景もあり、「お米の未来を変える革命」の計画を本格的に始めた。そしてその提案として、2021年8月にセブン‐イレブンは八代目儀兵衛に一通のメールを送った。

 八代目儀兵衛が米屋として見据えるゴールは「日本人の米離れをゼロにする」ということ。幼い頃五感で経験した「あの味」を私たちは身体で鮮明に覚えている。そしておいしいと感動したものはまた食べたいと思う。橋本儀兵衛は「食べることは経験」とよく語る。お米を自身で炊く人が減っている昨今、そういった方たちにもおいしかった「あの味」を思い出す経験を作りたい。日本全国のみなさんが手軽に手に取ることができるセブン‐イレブンのおにぎりならそれが実現可能となる。そんな熱い思いで『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』の監修が開始した。

「あの味」を生み出す、常識を覆す3つのこだわり

 監修する上で目指すのは赤ちゃんがおかわりするほどおいしいお米。橋本儀兵衛は「このお米は最高のお米なんだろうか?」と常日頃からお米に問いかける。私たちは大人になると、産地や銘柄を認識してからお米を食べるため、食べる前からおいしいかどうか判断してしまいがち。これを「脳で食べている」状態と橋本儀兵衛は呼ぶ。一方、そういったバイアスのかかっていない幼い頃の「あの味」は脳ではなく感動として私たちの中に残っている。人間の数値化できない感動は技術がどんなに発達しても人間にしか評価できない。「あの味」を生み出すためには手間と時間がかかるが、決して妥協はしない。今回の『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』のお米も、常識を覆す3つのこだわりのもと完成した。

常識を覆すこだわりの1つ目は「目利き」

 お米を選定する時は、食味計を使わず、全て実際に炊飯して味見をする。従来おいしいとされてきた産地銘柄というブランドにはこだわらず、本当においしいお米を探す。今回も約70種類もあるセブン‐イレブンのお米の中から、『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』のために独自に作成した食味基準に従ってお米を選定させていただいた。

常識を覆すこだわりの2つ目は「精米」

 従来は外見が白いお米がおいしそうだとされ、必要以上に削られることによって摩擦熱が生まれ、本来のお米のおいしさが損なわれてきた。一方で八代目儀兵衛は精米温度を30度までに厳しく止め、お米になるべく負担をかけない低温・低搗精にこだわる。そうすることで旨みの層を残してお米本来の風味と甘さを味わうことができる。

最後、3つ目に常識を覆す「ブレンド」

 ブレンド米をブランドにしたい、と話す橋本儀兵衛。これまでブレンド米には、不作の年に海外のお米と混ぜる印象が強く、良いイメージがなかった。しかし八代目儀兵衛のブレンドによって生まれるのは、本当においしいお米同士の相乗効果による深みのある味わいだ。配合を5%ごとに変えて50パターン以上試食して相性を見極めた。その後、実際に商品が製造される全国の工場で炊飯したものを実際に全て試食し、ブレンドのバランスを調整し続けた。こうした足し算ではなく掛け算の考え方で、“甘さ”、“粒立ち、“食感”全てが理想の状態の「あの味」が実現した。

3社一丸となって完成した4種類のおにぎり

 こうして今回4種類のおにぎりが生まれた。食べ物のおいしさは、一口目が大事と語る橋本儀兵衛。口に入れた瞬間の歯触りでおいしいと感じる。この『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』はどれも「一口食べた時の歯ざわりが良く、従来のおにぎりに比べて“甘さ”、“粒立ち、“食感”が際立った」と橋本儀兵衛自身も納得の逸品だ。

昆布の一番だしで炊いた上品な味わいの「昆布だしで炊いただしむすび(税抜120円)」

梅チップと爽やかな大葉の香りが爽やかな「梅ひじき(税抜140円)」

食感の良いちりめんと風味の良い実山椒が癖になる「ちりめん山椒(税抜150円)」

松坂牛の牛脂で煮た牛そぼろと生姜の香りで大満足間違いなしの「牛そぼろ(税抜150円)」

お米本来の味わいを楽しんでもらうため、今回は敢えて海苔を付けなかった。青山氏によると、京都の米屋である八代目儀兵衛監修ということで、京都のおばんざいを意識したそうだ。全国のセブン-イレブン各店舗にて発売されると同時に、店頭告知媒体にも掲載される。またテレビCMやホームページ、Twitter等各メディアにて告知されるなどと華やかなサブフェアも準備し、3社一丸となって完成したおにぎりを是非一人でも多くの人に味わって欲しい。

出発したばかりの「お米の未来を変える革命」

 2023年3月21日(火)に販売開始する『八代目儀兵衛監修のこだわりおにぎり』。これは「お米の未来を変える革命」の出発に過ぎないと語る3社代表。青山氏は「八代目儀兵衛から正しくお米を評価することを教えてもらった。まだ始まりに過ぎないので、今後もお米に関する知見を出来る限り得ていきたい」と話す。手巻おにぎりの全面刷新の準備にも既に着手しており、4月中旬発売を計画している。更に今後はお弁当のご飯にまで拡大を行う予定だ。最後に橋本儀兵衛は今後の八代目儀兵衛の使命として「日本人が日本のお米をもっと美味しく食べられる環境づくりを、セブン-イレブン様と共に川上から川下まで生産流通改革を行い、日本人のお米離れをゼロにします」と熱く語った。今後のセブンイレブンと八代目儀兵衛による「お米の未来を変える革命」に期待が高まる中、この日の新商品発表記者会見は終了した。

【執筆者プロフィール】

荻野 奈々果
お米ライター/栄養士
三ツ星日本米穀商連合会認定お米マイスター取得

広島女学院大学栄養学科を卒業後、米卸業者に就職。同社で社長秘書・広報・営業とマルチに活躍。上京後、米麹や日本酒などの米加工食品について学ぶ。現在は「お米ライター」として、お米そのものから米加工食品まで、お米の魅力を発信し続けている。ライターの傍ら、お米由来の化粧品・米麹甘酒の広報支援やお米のECサービス、日本酒新ブランドの立ち上げに携わるなど、お米のマーケティング支援においても幅広く活動中。

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