未来のお米を創造するのは“人”ー五感でお米を選ぶ「お米番付2022」表彰式

未来のお米を創造するのは“人”ー五感でお米を選ぶ「お米番付2022」表彰式

最終更新日:2024-02-01

 2023年1月25日、東京銀座にて、八代目儀兵衛が毎年主催する「お米番付2022」の表彰式が開催された。日本全国、星の数ほどあるお米の中から最終審査に選び抜かれた12種のお米の中から、ついにこの日、本当に「甘い」お米が決まった。

人の五感で選び抜かれた、本当に「甘い」お米

 開催9回目を迎える「お米番付」は、人の五感で感じるおいしさからお米を評価する試みとして始まった。一般的なコンテストは一次審査の段階では食味計などの機械も活用することが多い。しかしこの選び方だと、機械が読み取ったお米の成分によって判断されがちであるため、お米本来が持つ総合的な食味によって選ばれにくくなってしまう。一方、このお米番付は機械ではなく人の五感で「甘い」と感じるお米を選ぶコンテスト。一次審査から、日本米穀小売商業組合連合会(日米連)に認定された八代目儀兵衛のお米マイスター29名によって、「7つの審査基準」に則り審査して選ぶ。

 「7つの審査基準」は「ツヤ」「白さ」「香り」「甘さ」「粘り」「食感」「喉越し」。平等に審査するため、厳格なルールに基づいて炊飯を行う。具体的には洗米・浸水には硬度30度の水を用い、食味審査は炊き上がり10分後に行う。

 更に最終選考ではミシュラン星付き料理人やフードコラムニストなど、各方面の食のプロフェッショナルを招く。こうして選ばれたその年の「甘い」お米が表彰される。

この日表彰式には『祇園さゝ木』 店主 佐々木 浩氏、フードコラムニスト 門上 武司氏、『鮨よしたけ』 店主 吉武 正博氏も集結。プロの視点でお米を評価した。

表彰式はお米好きが集結する場

 表彰式は緊張した雰囲気の中始まったが、受賞米が発表されると朗らかな雰囲気へと変わっていった。それぞれが試行錯誤を繰り返しながら1年間大切に育てた結晶が評価され、どの生産者もとても晴れやかな表情。

 受賞した生産者のコメントひとつひとつから、それぞれの長年の米作りへの想いが伝わって来た。最優秀賞の武山昌彦さんは「試行錯誤を続けながら育てた自身のお米が食のプロから選ばれたと胸を張って言える」と喜びを噛み締めていた。また、「百回笑えるのが百笑だと思う」と語る、優秀賞を受賞した湯田裕樹さんの笑顔からは、お米作りへの情熱が感じられた。

 最後に審査員からの総評があり、「おいしいお寿司を握る上で米も魚と同じくらい大切」と『鮨よしたけ』 店主 吉武 正博氏は語る。八代目儀兵衛 社長 橋本儀兵衛の「産地や銘柄関係なく、人の五感で選んだお米をより多くの方に体験して欲しい」という想いで始まったお米番付。このようにお米を愛し、おいしいお米を追求したいという想いを持つ人々がこの日集結し、最後の記念撮影では会場全体が一つとなった。

未来のお米は“人”が創り出す

 お米番付の目的はただお米を選ぶだけに留まらない。このコンテストで受賞することが、生産者の想いを消費者に届けるきっかけになることが八代目儀兵衛の願い。今回最終審査に残った8種の受賞米は『米料亭 八代目儀兵衛』京都祇園と東京銀座の両店舗にて期間限定で提供される。また今年は新たな展開として、公式Twitterでプレゼントキャンペーンも実施している。8ヶ月連続で受賞米を自宅で味わうことができるチャンス。そして消費者の「おいしい」という声が生産者の元に返ってくることで、未来のお米作りに向けた好循環を生み出す。

 他でもない、お米を食べる“人”を主軸に置いたこの究極の食味コンテストは、これからも進化を続けていく。

【執筆者プロフィール】

荻野 奈々果
お米ライター/栄養士
日本米穀商連合会認定ごはんマイスター

広島女学院大学栄養学科を卒業後、新卒で米卸業者に就職。その後上京し、食品飲食業界にて栄養士・マーケターとしてお米の魅力を発信する。米卸業者での社長秘書、広報、営業としてのキャリアスキルを活かし、お米を主軸に置いた日本の伝統的な食文化を見直し、そこから次世代を見据えたお米の価値を創造していくなど、その活動の幅を広げている。日本米穀商連合会の「ぽかぽかお米びより」にてお米生活コラム「NaNaKaの穂のぼのMyライフ」連載中。

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