最終更新日:2024-11-25
古くから日本の主食として愛されてきたお米。日本のお米の生産量で最も多いのは「コシヒカリ」ですが、最近では品種改良の技術が進み、その土地の風土や特色を生かした個性豊かな銘柄が多く登場しています。
今回は、京の米老舗「八代目儀兵衛」が日本を代表するお米の銘柄をご紹介します。これを読めば、きっとあなただけのおいしいお米が選べるようになるはず。ぜひ最後までご覧ください。
知ってた?こんなにもあるお米の種類
たくさんの中から「自分好みのお米」を見つけるためには、まずはお米の種類を知ることが大切です。日本の食卓に欠かせない「白米」「玄米」「餅米」から、普段は口にしない「観賞用のお米」まで。意外と知られていない「お米の種類」について確認していきましょう。
①ごはんの王道「白米」
多くの方が「お米」と聞いて思い浮かべる「白米」。スーパーやお米屋さんでもよく見かける白米は、主食用のお米である「うるち米」を精米したお米のことを指しています。
表皮やぬか層を取り除いているため、玄米よりも栄養価は劣りますが、食べやすさ・おいしさは抜群。主成分である炭水化物のほかにも、筋肉や血液など身体の組織をつくるタンパク質、ミネラルや食物繊維も含まれています。
②食物繊維が豊富な「玄米」
「うるち米」を精米する前のお米が「玄米」にあたります。白米と玄米は全く別のお米だと思っていらっしゃる方も多いのですが、元を辿ればどちらも同じ「うるち米」。ただし、米粒の表皮やぬか層が残っている分、ビタミンやミネラル・食物繊維など栄養素においては玄米の方が評価は高くなります。
その一方で「玄米は白米よりも硬くて食べにくい」「玄米は消化しにくく胃に負担がかかる」といった声も。これは玄米の硬い「ぬか層」によって、水分を吸収しにくくなるためです。朝食に玄米を食べるなら、前日の晩からお米をじっくり浸水させておくのがおすすめ。土鍋・圧力釜を使うと、ワンランク上の玄米ごはんに仕上がります。
③おこわや赤飯に「もち米」
お餅や赤飯、おこわなどに使われる「もち米」。もち米特有のモチモチとした食感はでんぷんの成分にあります。白米や玄米の元になる「うるち米」はアミロースとアミロペクチンの割合がおよそ2:8であるのに対し、「もち米」はアミロペクチンのみ。パサついた食感の元となるアミロースを含んでいないため、通常のお米よりも粘りのあるもっちりとした食感に仕上がります。
もち米は「こがねもち」や「こゆきもち」「みやこがね」など品種も豊富なので、おこわや赤飯など用途によって使い分けるのもおすすめです。
④いつものご飯にプラス「雑穀米」
「いつもの白米に、栄養や彩りをプラスしたい」。そんなときには「雑穀」を取り入れてみませんか? 雑穀とは、米・麦以外の穀類のこと。単一で取り入れたり、複数の雑穀をブレンドして炊き込んだりすると、おいしくて食べやすい「雑穀ごはん」に仕上がります。
八代目儀兵衛の「もっちり八穀米」は、米粒麦・もちきび・餅米・黒胡麻・赤米・もちあわ・白ゴマ・発芽玄米を混ぜ合わせた健康ブレンドです。雑穀は白米よりも水をたっぷり吸水するので、水加減を少し増やして炊き上げるのがおいしい雑穀ごはんをつくるコツ。雑穀の食感を一層楽しめる料理米「健」と一緒にどうぞ。
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⑤アウトドアや非常食に「無洗米」
お米を洗わずにサッと炊ける「無洗米」は忙しい毎日の味方です。一昔前までは「無洗米はおいしくない」というイメージでしたが、現代は技術も進み、通常のお米と変わらないおいしい無洗米も数多く登場しています。炭水化物やタンパク質などの主要栄養価も通常のお米と同様。最小限の水で炊けるので、非常食として防災バックに入れておいたり、キャンプの飯盒炊爨に活用したりするのもおすすめです。冷たい水でサッと洗うことで、無洗米のおいしさが引き立ちますよ。
⑥健康を重視したお米「低たんぱく米」
腎臓病などが原因でたんぱく質を控えている方に向けにつくられた「低たんぱく米」。たんぱく質に制限があると、肉や魚を満足に食べられず、お腹が空いてしまいますよね。そんなとき、いつものお米を低たんぱく米に置き換えてみるのがおすすめです。たんぱく質のトータル摂取量をコントロールでき、これまで制限していたお肉や魚の量を増やすことも可能に。低たんぱく米の代表的な銘柄には「春陽」「LGCソフト」などが挙げられます。
⑦食べないお米!?田んぼアート用「観賞用のお米」
私たちが普段口にする主食用のお米のほかに「観賞用のお米」があるのをご存知ですか? 特長は、緑や赤、紫をはじめとしたカラフルな稲。観賞用米は、主に青森県などで開催されている「田んぼアート」などで使用されることが多いようです。田んぼをキャンバスに見立て、色の異なる稲によって彩られる圧巻の田んぼアートはまさに圧巻。
代表的な銘柄には、深い赤が印象的な「神丹穂」、柔らかなピンクが美しい「西海観246号」などが挙げられます。
知っておきたい!日本の代表的なお米の銘柄3選!
ここでは、日本国内で栽培されているお米の代表的な銘柄について見ていきましょう。
米穀安定供給確保支援機構が発表した「令和元年産うるち米(醸造用米、もち米を除く)の 品種別作付割合上位20品種」は次の通りです。
順位 | 品種名 | 作付割合 | 主要産地 | 前年産の順位(単位%) |
1 | コシヒカリ | 33.9 | 新潟、茨城、福島 | 1 |
2 | ひとめぼれ | 9.4 | 宮城、岩手、福島 | 2 |
3 | ヒノヒカリ | 8.4 | 本、大分、鹿児島 | 3 |
4 | あきたこまち | 6.7 | 秋田、茨城、岩手 | 4 |
5 | ななつぼし | 3.4 | 北海道 | 5 |
6 | はえぬき | 2.8 | 山形、香川 | 6 |
7 | まっしぐら | 2.2 | 青森 | 8 |
8 | キヌヒカリ | 2.1 | 賀、兵庫、和歌山 | 7 |
9 | あさひの夢 | 1.7 | 栃木、群馬 | 9 |
10 | ゆめぴりか | 1.6 | 北海道 | 10 |
11 | きぬむすめ | 1.5 | 島根、岡山、鳥取 | 12 |
12 | こしいぶき | 1.4 | 新潟 | 11 |
13 | つや姫 | 1.2 | 山形、宮城、島根 | 13 |
14 | 夢つくし | 1.0 | 福岡 | 14 |
15 | ふさこがね | 0.9 | 千葉 | 17 |
16 | つがるロマン | 0.8 | 青森 | 15 |
17 | あいちのかおり | 0.8 | 愛知、静岡 | 16 |
18 | 彩のかがやき | 0.7 | 埼玉 | 18 |
19 | 天のつぶ | 0.7 | 福島 | 21 |
20 | きらら397 | 0.7 | 北海道 | 19 |
引用:「令和元年産うるち米(醸造用米、もち米を除く)の 品種別作付割合上位20品種」
【生産量第1位】コシヒカリ
日本のうるち米の中でもトップの米作付面積を誇る「コシヒカリ」。ふっくらもっちりとした粘り気や甘味は、日本国内で圧倒的なシェアを誇っています。主な産地は新潟、茨城、福島、京都など。八代目儀兵衛では、お米通の間では「隠れた米どころ」として知られる京丹後産のコシヒカリを採用しています。噛めば噛むほど広がるみずみずしい甘さをご堪能ください。
【生産量第2位】ひとめぼれ
作付割合で第2位に輝いたのは「コシヒカリ」と「初星(はつぼし)」を両親にもつ「ひとめぼれ」。1991年に宮城県古川農業試験場で生まれたお米です。冷害に強く、冬の厳しい寒さの中でもすくすくと育つことから、宮城・岩手・福島など東北地方を中心に栽培されています。ふっくらとした炊き上がりはもちろんのこと、粘り・甘み・ツヤ・香り・旨みのバランスも抜群。冷めてからもほのかな甘味が続くため、おむすびやお弁当にも最適です。
【生産量第3位】ヒノヒカリ
「コシヒカリ」と「黄金晴」を両親にもつ「ヒノヒカリ」。九州地区の温かな日差しを浴びてすくすくと育ったお米は、常用米としても大人気。さっぱりとした食感に程よい甘みが、おかずの良さを引き立てます。
あなたの好みはどれ?おすすめの銘柄・特長を一覧表でご紹介
生産量の差こそありますが、日本には土地ごとにさまざまな個性を持つお米が存在しています。ここからは「香り」「甘み」「旨み」「粘り」「食感」「喉ごし」「硬さ」などに注目しながら、おすすめの銘柄とその特長を一覧でご紹介します。「硬めが好き」「甘いお米が好き」など、あなたの好みに合わせて「ベストな銘柄」を発見してみてください。
「もっちり食感派」におすすめの銘柄
近年のコシヒカリブームも相まって、日本人から絶大な人気を誇る「モチモチのお米」。口に入れた瞬間「もっちり」とした弾力のある銘柄を集めました。一粒一粒が大きく、食べ応えも抜群。お米そのものをじっくり味わいたい方におすすめのお米です。
銘柄 | 特長 |
ゆめぴりか | 北海道生まれの低アミロース品種。粘り気が強くつややかで美しい炊き上がりに。 |
夢ごこち | 滋賀生まれの低アミロース品種。生産者が限られていることから「幻のお米」と呼ばれることも。おにぎりや味の濃いおかずにもよく合います。 |
ミルキークイーン | コシヒカリの突然変異からうまれた低アミロース米品種。強い弾力で一躍人気銘柄に。つやつやとした炊きあがりが印象的な銘柄です。 |
「ふっくら食感派」におすすめの銘柄
日本人の大好物といえば、「ふっくら」と炊き上がったお米。口の中でふわっとほどけるような柔らかな銘柄を厳選しました。心地よい甘さ、大粒のお米が織りなす粒感が楽しめるお米です。
銘柄 | 特長 |
ふっくりんこ | 北海道道南生まれの高品質米。ふっくらとした見た目とほどよい甘さが人気の秘密。おにぎりや和食全般によく合います。 |
ふくまる | 茨城県生まれのお米。弾力のある粒間、大粒のおいしさが印象的。さっぱりとした風味は、洋食や丼料理との相性も抜群です。 |
ふさこがね | 千葉県生まれのお米。色白で艶のある見た目で、ふっくらと炊き上がります。冷めても変わらぬおいしさは、おにぎりやお弁当にも最適。 |
「ぱらり! 硬め食感派」におすすめの銘柄
柔らかいお米もいいけれど、適度に硬さのあるお米もまた魅力的。口の中でぱらりとほどけるように広がる食感、しゃっきり感が楽しめる銘柄をご紹介します。日本人が愛する「お寿司」の銀シャリに使われることも。
銘柄 | 特長 |
ササニシキ | 宮城県生まれのお米。アミロースの割合が多い、さっぱりとした昔ながらのお米です。お刺身や寿司飯との相性も抜群。 |
あきたこまち | 秋田県湯沢市生まれのお米。粘り・弾力性に富んだ食べ応えのある銘柄です。生産量は、ヒノヒカリに続く第4位。 |
「甘み・旨み重視派」におすすめの銘柄
噛めば噛むほど広がる甘みと旨み、おいしいお米の代表格。口に入れた瞬間の味わいだけでなく、食べる前の香りにも注目したい銘柄を集めました。
銘柄 | 特長 |
元気つくし | 福岡県から2008年にデビューしたオリジナル品種。一粒一粒がしっかりとしていて、噛むほどにまろやかな甘味が広がります。卵かけご飯にも最適。 |
新之助 | 2017年、お米の名産地新潟県にて誕生した新品種。これまでにない奥深いコクと甘みが話題を呼び、一躍人気銘柄に。 |
つや姫 | 強い粘りと甘味・旨み・艶をもつ山形生まれのお米。明治時代に開発された「亀の尾」にルーツを持っています。口の中で溶けていくような心地よい喉越しが印象的。 |
【八代目儀兵衛おすすめの選び方】その日の料理に合わせてお米を選ぶ
人によって「ベストなお米」があるように、その日の献立や食材によっても「ぴったりと合うお米」があります。現代では、粘りや甘みの強いお米が注目を集めていますが、さっぱりしたお米やぱらりとほどけるようなお米もお料理との相性次第で、これまで気がつかなかった新しいおいしさが見つかるはず。そんな思いから、八代目儀兵衛では、全国から集められたおよそ100種以上のお米をすべて食べ比べ、そのお料理に最もあうお米をブレンドし、皆様の元にお届けしています。
商品名 | おすすめの料理 | 特長 | |
極(きわみ) | あらゆるお料理に | 強い粘りと甘味が凝縮された極上米。噛むたびに濃厚な味わいが広がる逸品。 | |
結(むすび) | おにぎり・お弁当 | 冷めた後も甘味が続くお米。 | |
中(ちゅう) | 中華全般・チャーハン | 控えめな粘りは炒飯にピッタリ。まるでプロのような中華が完成。 | |
健(けん) | 雑穀ごはん | 硬くなりがちな雑穀米も、やさしくふわふわとした炊き上がりに。 | |
鮨(すし) | 手巻き寿司・ちらし寿司 | 鮨料理の腕を上げてくれる、大粒の銀シャリ。お祝いのシーンにも最適。 | |
煮(に) | 炊き込みご飯 | 具材とごはんがうまく溶けこみ、まろやかなハーモニーを奏でるお米。 | |
丼(どん) | 丼全般 | つゆとの相性を考えた丼専用米。 | |
洋(よう) | 洋食全般 | しっかりとした甘みと歯ごたえを持つお米。濃厚なソースとも相性抜群。 | |
和(わ) | 和食全般 | 和食の繊細な味を引き立てるやさしいお米。 | |
餅(もち) | おこわ・お餅・赤飯 | 炊飯器で簡単においしいおこわやお赤飯が完成。 | |
粥(かゆ) | お粥 | お米の甘さが引き立つ粥専用米。柔らかく炊いても粒感はしっかり残る。 | |
玄(げん) | 玄米 | 長時間の浸水の必要なし。短時間で手軽に炊ける絶品玄米。 |
おむすびには冷めてもおいしいお米を、チャーハンには「パラリ」と離れて炒めやすいお米を。その日のお料理に合わせてお米を選ぶ楽しさを、ぜひ体験してみてください。
お米の個性を活かした「料理米」で毎日のごはんがもっとおいしく|まとめ
今回は日本を代表するお米の銘柄や種類についてご紹介しました。みなさんの好みのお米は見つかりましたか?
「毎日食べても飽きないものがいい」「甘みが強いお米が好き」など、好みのお米を見つけて一つの銘柄を楽しむのも素敵ですが、その日の気分やお料理に合わせてお米を選んでみるのもまたご一興。
京の米老舗「八代目儀兵衛」では、和食に合うお米・冷めてからおいしいおむすびに合うお米など、お料理がさらに美味しくなるよう選び抜かれた特別な「料理米」やお米のギフトを多数取り揃えております。
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